ウルトラウッドコラム工法
小規模建築物(一般住宅など)に最適な
地盤改良と木材の複合工法
ウルトラウッドコラム工法は、従来の柱状改良工法と木杭工法の短所を解消し、長所を引き出すために開発されました。摩擦力などが期待できる柱状改良工法の利点と既製杭で品質が安定している木杭の利点を併せ持った工法となっています。
そのため、小さな径で改良長を短くしても、大きな支持力を得ることが可能となりました。また、その評価は多くの実験結果から証明されています。
ウルトラウッドコラム工法の特長
従来の柱状改良体より小さな径でも大きな支持力。
ソイルコラムは、ウルトラコラム工法を基準とします。
「ウルトラウッドコラム工法」は、セメント系固化材のスラリーを吐出しながら地盤を掘削撹拌することで、柱状の地盤改良体を築造する機械撹拌式深層混合処理工法です。さらに改良体の中心に木製芯材を埋設して改良体の支持力を増加させた工法です。
- ローコストで十分な支持力を確保
「ウルトラウッドコラム工法」は、改良体が小さな径で大きな支持力を発揮します。そのため従来の工法より必要な改良体の改良径や改良長が縮小され、ローコストでの施工が可能となります。 - 確かな品質管理や施行管理
ミキシングテスター(比抵抗測定器)で撹拌状況を確認し、サンプラーでコラムの強度などをチェックします。また施工管理装置により、コラム1本ごとの深度やスラリーの量などを記録します。 - 狭い敷地でも対応可能
コラム長さが最長4.5mのため建柱車などの小型重機で施工ができ、狭い場所にも進入することが可能です。また、施工現場に合わせて他の施工機械も選択できます。 - 撹拌効率が高く、短工期で施行可能
独自技術により高い撹拌効率を実現。工期の短縮が可能となります。
からまつ(間伐材)の木製芯材を改良体の中心に埋設して
柱状改良体の支持力を増加させました。
芯材は、「からまつ」または「すぎ」のいずれかをJAS認定もしくはAQ認証取得工場が製造するJASに適合する目視等二級以上のものを使用します。
設計基準強度
- 改良体
- Fc=700kN/m2
- 芯 材
- Fc=13.86N/mm2=13860kN/m2
長期許容圧縮応力度
- 改良体
- fc=233kN/m2
- 芯 材
- fc=4620kN/m2
改良体径 D(mm) |
芯材径 d(mm) |
改良長 L(m) |
芯材長 Lw(m) |
先端平均N’算定範囲 (改良体先端から) |
---|---|---|---|---|
400 | 80 | 2.5 | L−0.5 | 上2.5D~下1.88D |
500 | 90 | 3.5 | 上2D~下1.5D | |
600 | 100 | 4.5 | 上1.67D~下1.25D |
ウルトラウッドコラム工法 概要

仕様および適用範囲について
改良形式 | 杭形式 |
---|---|
掘削ロッド数 | 単軸 |
掘削撹拌機構 | 水平方向掘削撹拌機構 |
共回り防止機構 | 共回り防止翼を十字に装備した本工法独自の防止機構 |
掘削撹拌翼枚数 | 掘削翼を含め6枚 |
施工サイクル※1 | 1サイクル施工 |
施工速度※2 | 1.0m/分以下 |
羽根切り回数 | 450回/m以下 |
適用地盤 | 砂質土、粘性土、ローム |
適用建築物 | 小規模建築物※3、高さ3m以下のコンクリート擁壁 |
改良長 | 2.5m、3.5m、4.5m |
改良体径 | φ400mm、φ500mm、φ600mm |
芯材径 | φ80mm、φ90mm、φ100mm |
芯材長 | 2m、3m、4m |
固化材配合量 | 300kg/m3 |
設計基準強度 | 700kN/m2 |
地 盤 調 査 | ■一般軟弱土用固化材 適用地盤がローム地盤の場合は、一般軟弱土用固化材より高い固化性能を有するもの |
※1 施工試験などによって要求される設計基準強度が確保できることを確認した場合に限り、2サイクル施工を採用できる。
※2 2サイクル施工の場合の掘削撹拌時以外での速度は、下記の通りとする。
引抜き撹拌、採掘削撹拌および再引抜き撹拌速度≦2.0(m/分)
※3 下記の①〜④の条件をすべて満たす建築物
①地上階:3階以下 ②建物高さ:13m以下 ③軒高:9m以下 ④延べ面積:500m2以下